職員
梅村 綾子 / UMEMURA, Ayako
- 専門
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- 博物館教育/サイエンス・コミュニケーション/結晶学
- 所属学会
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- International Council of Museum (ICOM)/全国大学博物館協議会・日本博物科学会/日本科学教育学会/日本ウマ科学会
- Eメール
- ayakoumemura[a]num.nagoya-u.ac.jp
- 業績リスト
研究興味
文化の継承において、有形文化遺産は博物館などに残りやすく、その歴史にふり返り学ぶことができます。一方、無形文化遺産は遺しにくく、意識して遺していくことをしない限り、情報提供もいずれ減少の一途をたどることになるかもしれません。
名古屋大学博物館には、最後の純血木曽馬(日本在来馬の一種)と言われる「第三春山号」の骨格標本が保管されています。標本の一つの見方を挙げるならば、第三春山号の骨格標本の存在は、木曽馬が人とともに歩んできたシンボル的価値があるということです。つまり、その歴史を振り返り、現在の状況を知り、そして、多様な視点から未来を考える機会が生み出されていくことが期待されます。
一方、昔の暮らしや文化は、無形であることが多く、意識を持って伝え続けていかない限り、その伝承は途絶えてしまうかもしれません。歴史に学ぶことは多様な視野を養うことにつながるため、個々人の生活の豊かさ、さらには、科学技術の発展のために欠かせないはずです。
ここに、博物館教育の使命を見出し、無形のものも有形のものと同様、貴重な学びの機会として護り、後世のために活用させていただく環境や機会を創出して参ります。
以上より、研究興味として、本州唯一の日本在来馬である木曽馬をテーマとし、無形であるものをいかに効果的に後世に遺していけるのか、後世が活用できるものになるのか、文化および科学教育の観点から追究して参ります。多くの方々にご協力、ご参加いただきながら、無形文化遺産の文化的アイデンティティの保持と発展の貢献に寄与する分野横断型教育プログラムを構築していくことを目指し、取り組んで参ります。
本研究はJSPS科研費 JP23K02763の助成を受け、実施しております。
(2023年4月現在)
第三春山号の骨格標本
放牧中の木曽馬(木曽馬の里/長野県)
MusaForumと取り組む、地域社会貢献活動
2020年4月に、名古屋大学博物館学生運営スタッフ団体MusaForum(ムーサ・フォルム)を有志の学生8名とともに立ち上げました(助成金:令和2年度名古屋大学全学同窓会支援事業)。以来、博物館教育の一環として、学生らが主体的に社会活動に貢献できる体制作りに取り組んでいます。
2023年4月現在、現役登録者数151名(累計203名)のメンバーが在籍し、これまでにも、学生スタッフらの「やりたい!」の声とともに、多くのオリジナル企画が生み出されてきました。さらに、他館様、財団様、自治体様、企業様等に、連携のお声がけやご協力をいただき、学生においては、在学中に実践的な社会経験を積ませて頂いております。これら実績を基盤として、今後も幅広く社会活動を展開して参ります。
MusaForumの運営体制やイベント案内の詳細等は、どうぞ下記のリンクをご参照ください。
博物館で活動しよう(http://www.num.nagoya-u.ac.jp/research/outreach.html)
MusaForum HP (https://musa-forum.jimdofree.com/)